引き寄せの近道は主観的感覚

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まだだ、まだ終わらんよ。

というわけで引き続きクオリアのお話です。書いてる方からして「ぽい感じ」なんて言っているのですから、読んでいる皆様におかれましても、なかなかすっきりと理解するというのも難しいところでしょう。

だから本日は、例え話から。こんな話はどうでしょう。

言葉以上に力のある心

あるところに、まったく英語を知らないA君とB君がいます。二人は一度も英語に触れたことがなく、「I LOVE YOU」という言葉さえ知りません。

 

そこで、まずA君には立派な家庭教師をつけましょう。A君は家庭教師の元、発音だけを学びます。「LOVE」の「ラ」は「L」だから舌を巻かず、「ブ」は下唇を噛む「ヴ」の発音。やがてA君は、ネイティブにもまったく遜色ない、完璧な発音の「I LOVE YOU」を身に着けました。しかしその意味は知りません。

 

一方、置き去りのB君ですが、ある日アメリカ人の女の子に一目惚れしてしまいました。言葉はわからないけれど、どうしてもこの思いを伝えたい。B君は慣れない辞書を片手に、なんとか言葉を探します。そうしてようやく拾い集めた「I LOVE YOU」。ひょっとすると現地の人には、「オレ アナタ ズキデズ」なんて聞こえてしまうかもしれません。

 

さて、完璧な発音を身に着けたA君と、溢れ出る愛を拙い言葉に託すB君。実際、同じ女の子に伝えてみたら、心を動かされるのはどちらの言葉でしょう?

 

「それは、顔がタイプの方さ! HAHAHA!」という小粋なアメリカン・ジョークではございません。考えるまでもなく、強い説得力を持つのは、B君の言葉に違いありません。言葉は心を託すための道具に過ぎないのですから。

ほら、また出てきましたね。じゃあ心ってなんだろう。

白黒の部屋のメアリー博士と同じです。どんなに理論を積み重ねようとも、それだけでは説明のつかない、ぼんやりとした、けれども確かな存在がある。その正体を仮定した存在が、クオリアというわけです。

 

ちょっと話が逸れてしまいますが、僕の大好きな詩をひとつ。僕が上記の例え話を思いついたきっかけでもある、谷川俊太郎「ことば」という一遍。受け止め方は、皆様次第。

 

問われて答えたのではなかった
そのことばは涙のように
私からこぼれた

辞書から択んだのではなかった
そのことばは笑いのように
私からはじけた

知らせるためではなかった
呼ぶためではなかった
歌うためでもなかった

ほんとうにこの私だったろうか
それをあなたに云ったのは
あの秋の道で
思いがけなく ただ一度
もうとりかえすすべもなく

クオリアと引き寄せ

さて、偉大な詩で切なくも温かい気分に浸ったところで、続きです。ちなみに谷川先生には以前に一度お会いしたことがあるのですが、本当に彼の詩そのままの、あたたかく、自由で、子どものように純粋な方でした。

で、続きです。

仮定の域を出ませんが、ここではクオリアを実在の因子として考えてみましょう。

ある事象を脳内で処理するとき、論理とは別に主観として生まれる感覚。

冷たいものに触れたときに、皮膚が反応し毛穴が収縮し体温維持のために血流が活発化し自衛のために痛みの信号を流す。そんな生体反応とは別にある、「冷てぇ!」という主観的な感覚。

つまり論理=自我(後付けの価値観や知識)に対する、感覚=自己(不変の自分自身)ということになるのではないでしょうか。

そして何度もお伝えしてきている通り、この自己の変質こそが、引き寄せの唯一にして最大のポイント、いわば奥義ということ。

引き寄せの実践において繰り返される「叶ったような感覚になる」という言葉。しかし叶ったことがないのだから、叶った感覚はわからない。だから僕たちは、お金とか車とかセックスとか、即物的な現象を思い描いてしまうのです。それが自我の思う壺だとも知らずに。

主観的感覚であるクオリアは、実在する物質である。ならばそのクオリアが生まれれば、現実に変化が表れる。それは自明の理。

ならば僕たちが願いを引き寄せるため、思考を現実化するために必要なことは、このクオリア、つまり主観的感覚を得ることだということになります。

欲しい車があれば、レンタルや試乗で乗ってみる。好きな人がいるなら、少しでも話しをしてその幸福な気分を味わう。そしてお金が欲しいなら、お金を使ってその感覚を得る。主観的感覚を得るためには、まず体験をする。

 

思考は現実化する。僕はこれを疑っていません。

しかしその現実化の速度を増すために、この主観的感覚が必要となってくるのです。急がば回れ、というわけです。

 

 

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