[外堀から埋める01]古典物理学の限界と量子論の誕生

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 古典物理学量子論

17世紀にアイザック・ニュートン万有引力を発見してから、世界の理の中心は物理学となりました。世界は数字と数式であらわせる。物理学は地上での現象のみならず、天体の運行や宇宙誕生まで、説明してみませたのです。当時の物理学は、この世のすべてを理解できる学問だと思われていたのですね。

 

ところが19世紀になると、従来の物理学では説明のつかない事象が確認されます。その対象はミクロの世界。

物質(元素)の基となる「原子」。さらに原子を構成する「電子」と「原子核」。そして「原子核」を構成する「陽子」と「中性子」。目に見えないほど小さな「粒」の世界では、いままで万能と思われていた物理学の常識が通用しなかったのです。

 

しかしミクロの世界といっても、どれくらい小さいのでしょうか。

わかりやすい例ですと、地球に対するピンポン玉のサイズが、ピンポン玉に対する原子のサイズといわれています。

 地球:ピンポン玉 ≒ ピンポン玉:原子

 これくらい小さな世界の話。

しかし小さくても、無ではない。それは確かに存在しています。

 

閑話:原子モデルと惑星

ところで先ほどのお話。「原子」を構成するのが「原子核」と「電子」でした。

この「電子」は「原子核」の周りをぐるぐると回っています。この「電子」の数で原子の種類が決まるわけですが、それは置いておきましょう。

この「原子」や「原子核」「電子」など、非常に小さな「粒」のことを、別名で「量子」と呼ぶのです。

 

量子論の祖である理論物理学者ニールス・ボーアが導き出した原子模型があります。こんな形です。

 

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似ていますね。

そう、太陽の周りを公転する惑星です。

 

目に見えないほどミクロの世界で、それこそ私たちの身の回り、さらには私たちの体自体においても、このような運動が絶えず続いているのです。

 

そしてもう一つ、思い出して頂きたいこと。

地球に対するピンポン玉くらいの大きさが、ピンポン玉に対する原子でした。

ミクロの世界ですが、宇宙には現在わかっているだけでも地球の20万倍以上の大きさの星があります。

あるいは星ではありませんが「ヒミコ」と呼ばれる天体があります。これは太陽の400億倍の質量を持つといわれています。実に途方もない話ですね。

そしてそれらの巨大な天体から見れば地球上の活動は、私たちから見た原子の運動と変わりないかもしれません。原子の周り回る電子の上で、ミクロの人々が日々考え、生活をしているなんてロマンのあることを考えたくもなりますね。

 

 量子論引き寄せの法則

さて、話が逸れてしまいましたが、このミクロの世界のこと、従来の物理学=古典物理学では説明のつかないことを考えるのが「量子論」という学問です。

そして「引き寄せの法則」を理解する際に、この「量子論」(あるいは「量子力学」)の存在は避けては通れません。なぜなら「量子」の存在そのものが、「引き寄せ」のエネルギーと成り得るからです。

細かな説明は次回にまわしますが、この「量子」の性質を説明する有名な言葉があります。

それは20世紀最高の数学者であり、現在世にあるコンピュータを生み出した天才ジョン・フォン・ノイマン博士による言葉。

 

「無限の可能性から量子の状態を決定しているもの。それは、人間の心である」

 

そんな言葉の意味するところは? 

次回、ノイマン博士の言葉の背景と真意に迫ります。