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[外堀から埋める09]特殊相対性理論の結論

外堀から埋める

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もっともシンプルで、もっとも美しい理論

このように、特殊相対性理論は光速に近づくにつれて「時間が遅くなり」「物体は重くなり」「長さは縮む」という事実を提示しました。

そしてその結論として、あの、もっとも美しいといわれる公式を導き出しのです。その公式とは

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こちらです。

Eは「エネルギー」、mは「質量」、cは「光の速度」を意味します。光の速度は不変(秒速30万km)でしたらから、その二乗である部分は「定数」です。ということはつまり、「m(質量)」が増えれば「E(エネルギー)」が増えるという相関関係にあることがわかります。

エネルギーと質量、どちらも聞いたことのある言葉ですよね。そして科学の世界で「=」の存在は絶対です。「=」とは、つまり同じであること。「c^2」が定数であることから、誤解をおそれずに言うなら「質量はエネルギーである」ということになります。これはいったいどういうことなのでしょうか?

 質量とはエネルギーである

この論が革新的であった理由。それは前述のように「エネルギー」と「質量」は従来まったく別物だと考えられていたからです。たとえば工業用の鉄球のように、重い物が運動により強いエネルギーにつながるというのではありません。物体は、ただ存在しているだけでエネルギーたり得るのです。静止していても、エネルギーです。

これにより私たちが学校で習う「質量保存の法則」は成り立たなくなります。質量はエネルギーに変換され、その総量を変えるのですから。

ならばもう一方の「エネルギー保存の法則」も成り立たないのか? しかし科学はひとつの考えを提示することで、この崩壊を免れます。それは「質量はエネルギーの1形態である」という考えです。

上記のことから、科学的観点から見ると「質量はエネルギーである」ということがわかりました。質量とは、物体の持つ物質の量のこと。もちろん有機物である私たち人間も、質量を持っていますね。つまり私たちの存在は、エネルギーであると言い換えることができるのです。

なお、この理論がやがて原子爆弾の開発につながり、その正しさを証明してしまったわけですが、アインシュタイン原子爆弾開発に携わっていたわけではありません。彼は核兵器反対の立場を貫き、後には「ラッセル=アインシュタイン宣言」にて核兵器廃絶を目指しました。

量子論」と「特殊相対性理論

さて、だいぶ戻りますが「量子論」の話。

物質を構成する「原子」をさらにクローズアップしてみると、原子核のまわりを電子が公転しているのでした。

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このつたない図ではわかりにくいのですが、この図の通りだとすると、空間の方が多いということになりますよね。大きさは原子によって異なるため一概にはいえませんが、たとえば水素の場合、原子核が1cmだとすると電子は半径1kmの距離を回っていることになります。原子核が人間サイズの1.5mなら、電子の回転半径は150kmですね。

さあ、ここで疑問です。物質を構成する原子が、こんなにもスカスカなら、物質もスカスカになってしまうのではないでしょうか? もちろん私たち人間も原子で構成されています。このままでは体がスカスカです。

そうならないのは、電子が非常に高速で動いているからです。たとえば自転車の車輪を考えてみましょう。止まっているときはスポークの間がスカスカで、物体は通り抜けます。しかし高速で回転すると表面はまるで板のようになり、物体も跳ね返しますね。

あるいは「魁!男塾」の伊達臣人が使う覇極流奥義・渦流回峰嵐という例も思いついたのですが、とてもわかりにくいので止めます。忘れてください。

 

《参考》

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出典:「男塾外伝 伊達臣人」第1巻 ひも解かれる知られざる物語!伊達臣人、激闘の軌跡!! : 3階の者だ!!

 

さて、そんなわけで、原子はスカスカであるにも関わらず、電子が高速で移動しているために明確な固体として存在しているわけです。

意識を向けてもわかりませんが、いま現在も私たちの体では無数の電子が猛烈に回転しているのです。指先に感覚があります。目で光を捉えます。鼓膜が音を拾います。すべてはこの回転(あるいは振動)のおかげです。

そしてこの回転もエネルギーです。

私たちの体が、いや存在そのものがエネルギーであるという理屈を、少し理解しやすくなるのではないでしょうか。

 

次回からは「一般相対性理論」のお話です。