[引き寄せと科学03]集合的無意識との伝達手段

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潜在意識の存在証明

なぜ潜在意識と同調することで願望が引き寄せられるのか。その原理の部分を紐解いてみましょう。まず手始めに潜在意識の存在証明から。

アフリカを思い浮かべてください。

きっと広いサバンナや野生動物、過酷な天候などが浮かぶことだと思います。ではそこにある民族がいます。どんな民族ですか?

高くジャンプするマサイ族、青い衣装のトゥアレグ族、華やかな衣装のボゾ族、あるいは下唇にお皿を入れたムルシ族が浮かぶ人もいるでしょうか。どの民族が浮かんだとしても、それはあなたが今までに旅行、テレビ、雑誌、インターネット、噂話などで目や耳にしたことがあるからです。

行ったことがなければ、ダデス渓谷にあるホテルで毎夜タイコを叩いて暮らしているベルベル人が浮かぶ人はいないでしょう。人が意識的に引き出すことができるのは、表層意識の記憶だけなのです。

さて、今度は寝ている時の夢について考えてみましょう。

見たことも行ったことがない場所、一度も会った覚えのない人が夢に登場した経験はありませんか? しかし、夢だって無から創造されるわけではありません。アルファ・ケンタウリの衛星の地表は誰も見たことがなくても、それが岩石質の惑星であるという情報を知っていれば、火星や月を元に想像することができます。不思議であるのはなんの情報もなく、想像すらもできない、いや想像するというスタートに立つことすらない意識外の事象が、夢には登場しうる点です。

夢のなかで初めて登場する人物は、実はあなたがどこかで目にしたことがある人物です。満員電車に乗っているすべての人を覚えていられませんよね。一度目にして、すぐに忘れる。あるいは「覚える」という行為の対象にならない他人。しかし目から入った情報は、無意識の領域に保存されているのです。それが夢のなかで引き出され再映像化されるわけです。夢に(主観的には)未知である情報が登場すること。それが無意識の存在証明にほかなりません。

意識と集合的無意識とのネットワーク

さて、以上の内容から深層意識の存在はおわかり頂けたと思います。そして集合的無意識の存在は、言語や神話の共通性のあたりをご参照くださいませ。

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この集合的無意識というデータベースがあるという前提ですから、そこに情報のインプットは不可欠です。どこかから情報が送られるからこそ、集合知としての無意識が成立するのですから。しかし私たちは、日々せっせと集合的無意識にデータ送信などしておりません。つまり無意識です。このことから、集合的無意識と潜在意識がネットワークで繋がっていることがわかります。

相対性理論とビッグバンが説明する宇宙とのリンク 

では、いかなるネットワークで人間の心と集合的無意識が繋がっているのでしょう。ここで当初から長々と続けてきた科学の話となります。

特殊相対性理論によると、質量とエネルギーは等価であり、質量とはエネルギーの一形態でした。つまり私たち人間の存在はそれだけでエネルギーであると言い換えることができます。それどころか、海も木も風も動物も石も金属も地球も火星も太陽も隣の銀河もなにもかも、私たちの知る宇宙すべてがエネルギーなのです。

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考えてみてください。宇宙は無からビッグバンによって誕生しました。では宇宙で最初にできた素粒子は無から誕生したのでしょうか? 宇宙で最初にできた星は、無から突然誕生したのでしょうか? そんなはずはありませんね。無はいつまで経っても無です。宇宙最初の素粒子やその塊である星は、宇宙を満たしているエネルギーから変換されたのです。

さて、ここで138億年前に思いを馳せてみましょう。原初の宇宙は無限の質量を持つ、米粒よりも小さな物でした。あるとき特異点が生まれ、宇宙はそこから爆発的に拡大します。同時に無限の質量が宇宙に広がり、星々が生まれます。その星のなかで奇跡のような確率で化学反応が起きて、水が生まれ、有機物が生まれます。その有機物が時間を経て進化し、動物となります。

無限の質量を持っていた小さな小さな最初の宇宙。すべてはそこから生まれました。つまりエネルギーでもある宇宙の構成要素すべてが、元はひとつだったということになります。

量子論の終盤に登場した「量子もつれ」の話を思い出してください。無理やり2つに分けられた量子は、どんなに遠く離れていても片方の状況を瞬時にもう片方に伝達する性質がありました。ならば元はひとつだった宇宙すべての構成要素に、伝達する手段が残っているのも当然の帰結となります。

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これが宇宙と人間が繋がり、記憶や意思を伝達している方法の一側面なのです。たぶん。

ざっくりとではありますが、「なんで人間の意識が集合的無意識と交信できるんだ?」という疑問に対して、まずはこのような推論を提示させて頂きます。

 

次回も引き続き引き寄せの科学について。