[引き寄せの方法論02]後付けの価値観による判断

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確信する心の場所

「確信」に至るまでの最初のステップとして、まず「”確信”という心の変化」、つまりあなたの意識について考えてみましょう。 

あなたはTVのグルメ番組を見ています。登場したレポーターが、このような箸の持ち方をしていました。

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出典:http://blog.livedoor.jp/sportsos/

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さて、あなたはどう感じるでしょうか? 育ちが悪い? 親の躾がなっていなかったのかな? 何か他に理由があるのかな? なかには明確な不快感を持つ人もいることでしょう。 

では、なぜ不快なのでしょう。行儀が悪く見えるから? 食べにくそうだから? 子どもも見るTVで教育上良くないから? どんな理由にせよ、正しくない箸の持ち方が不快感の根底にあることでしょう。 

ならば正しい箸の持ち方とはなんでしょう? 箸は紀元前14世紀、殷の時代からあったといわれています。行儀作法ができたのはずっと後のことですし、そもそも起源である中国では箸の持ち方に大きなこだわりはないようです。もちろん箸は道具ですから、効率的な使い方というのはあって然るべきです。しかし現在は、感情の変化まで起こす行儀作法となっているのです。

本来の意志とは別の価値観

さて、ここまでの話でおわかりのように、おかしな箸の使い方を見て不快感を覚えたのは、あなた自身の意識ではありません。あなたの知識と照らし合わせただけです。生きてきたなかで徐々に身につけた社会常識に照らし合わせて異端であり、その異端を見過ごすことが健全な社会構築に不利益であると判断し、最終的に不快感が湧き上がる。ただ不快という感情が浮かぶのに、このような流れを経ているのです。

この後付けの価値観が、エゴと呼ばれるものです。上記の例だけではありません。政治家の不正のニュースを見て怒りを覚える。長年付き合った恋人と別れて落ち込む。気に入っていた服に穴が開いて悲しい。職場に嫌味な上司がいて気分が悪い。お金がなくて心が落ち着かない。これらも全部、後付けの価値観に起因しています。 

政治家の不正が許せないのは選挙のときと言っていることが違うから、自分も払った税金が無駄になるから、政治家は正しくあるべきだから、楽して金儲けするのが妬ましいから。

恋人との別れがつらいのは共に過ごした過去や、今後共に過ごすことを描いた未来、それを自分の一部だと思っているから。

社会常識や過去の経験、未来の予測は、断じてあなた自身の本質ではありません。これらは後付けの価値観と照らし合わせた判断です。

価値観をすべて捨てることはできない

このように後付けの価値観は、あらゆる方面を網羅しています。あなたの意志・判断・感情と思い込んでいることの大半は、後付けの価値観によって生まれているのです。

ではヨロイのようにがっしり身を包んでいる後付けの価値観を全部削ぎ落としてしまえば、そこにあなたの本当の意志があるのか。

それはきっと、その通りです。しかし後付けの価値観をすべて捨て去ることは、まさに悟りの境地。一朝一夕でできるものではありません。家庭、学校の授業、本、テレビ、街の風景、太陽や風、身の回りの人々の言葉。あなたの今までの人生すべてが、後付けの価値観の元になっているのですから。

それらを捨て去ることは現実的ではありません。今すべきことは、後付けの価値観と自分自身の判断を混同しないこと。政治家のニュースで腹が立ったなら、後付けの価値観によって腹が立っていることを理解すること。それが自身の意識を明確にしていく第一歩となります。

つまり怒りが沸き起こる度に「あ、私はいま後付けの価値観の判断によって、怒っているんだな」と、一歩引いて考えることが大切なのです。

少しクドい説明となってしまいましたが、まずはクセになるまでこの作業を繰り返してみてください。

ちなみに箸の話。桑野さんは、トランペット奏者だったお父様と同じ箸の持ち方で「トランペットも箸も引き継いだ」と語っておられますし、乃木坂46若月佑美さんは単純にかわいいので、個人的にはどちらも気になりません。好きに持ったらいいじゃない。

次回も、意識の捉え方の続きです。