目で見た情報と脳の理解
本日話題になっているとある画像が、前回の記事の象徴的な例になりそうでしたので通常更新の前に補足的にご紹介してみます。
まずは下の画像を御覧ください。
水色の中に、グレーの丸があります。水色は「#B1FEFF」、グレーは「#9A9B9C」という色。紛れもない水色とグレーです。では次に、こちらを御覧ください。
トマトですね。赤いですね。
何度見ても赤にしか見えない。実際、画像をいじっている僕にも赤く見えています。しかしすでにお察しの通り、上記2つの画像は(ほぼ)同じ色です。
これは色の恒常性と呼ばれる現象のようです。「トマトは赤い」という前提知識があるから、どのようなホワイトバランスの元でも赤く認識する。もちろん「トマトは赤い」というのは後付けの価値観ですね。いかに人間の脳が知識・経験によって判断を下しているかがわかる話題です。
ちなみに恒常性(つねに一定と捉える)は大きさ、形、明るさなどにも見られるようです。
2色法によるイチゴの錯視。この画像はすべてシアン色(青緑色)の画素でできているが、イチゴは赤く見える。
— Akiyoshi Kitaoka (@AkiyoshiKitaoka) 2017年2月28日
Strawberries appear to be reddish, though the pixels are not. pic.twitter.com/Ginyhf61F7