実在は脳が決める

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はじめに

ここ数日、幽霊や超能力のお話に寄り道して参りましたが、もちろんちゃんと理由があります。なんともまどろっこしい展開ではございますが、ここは「急がば回る引き寄せ」ですからね。時間はかかるけど、ちゃんとゴールに着きます。ご安心ください。

さて、幽霊と超能力のお話(宇宙人の話は確率論なので別)で、着地点にしたかったのは、実在とは何かという点です。質量の有無、他者との共通認識の有無、あるいはエネルギーの有無、物理的実在を定義する方法はいくつもありますが、究極的に実在とは、「脳が、そこにあると認識する」ことにほかなりません。

「あるったらあるんだよ」という暴論にも聞こえますが、この前提に則ることで、引き寄せは次なるステージに達します。

実在とは、脳が「そこにある」と判断すること

次なるステージの前に、あるったらあるんだよ論を少し補強しておきましょう。

たとえばVR(ヴァーチャル・リアリティ)ゲームの話。一時期の熱狂が若干落ち着いてきましたが、人気ですね。あちこちに気軽に体験できる施設も誕生しているようです。そのなかに、「高所恐怖SHOW」という名前だけで内容がわかっちゃうゲームがあります。

vrzone-pic.com

東京にある施設内で、VRギアを装着して、はい、スタート。目の前に映し出されるドキドキの高所映像のなか、勇気を出して一歩踏み出してみましょう、というゲームです。で、予想通り、プレイヤーはなかなか足を踏み出すことができないのです。

おかしいですよね。理屈ではこれがゲームだとわかっています。自分が新宿にいて、ゲームをしているという記憶もしっかりとあります。しかし、脳がリアルな視覚情報を採用することにより、他の命令がうまく伝わらなくなっているのです。

それだけではありません。このときのプレイヤーは、心拍数の上昇や発汗など、不随意筋(意識的に動かすことができない動作)においても、それこそ高所にいるのと同じ状態となるのです。

さあ、このとき、プレイヤーにとって、高い場所は存在しているのか、いないのか。他人から見たら変なヘッドギア付けて腰が引けてるという間抜けな姿であろうとも、このプレイヤー本人にとっては、本物の高所にいるのとなんら変わらない状況なのです。

 

また別の例では、視覚情報によって実際に感じる温度が異なるという実験が東大の研究チームにより発表されました。

news.mynavi.jp

温度とは、皮膚への刺激です。その温度自体の存在が、錯覚によって変動する。脳内における実在が、外部刺激にまで影響を与える好例だといえるでしょう。

 

あるいはもっとシンプルに、アダルティな映像をみたときに体が変化することはどうでっしょう。意識としては目の前のピンクの映像が、ただの映像であることを理解しています。しかしもっと深い部分にある無意識は、それを自らの体験とリンクさせて、体を変化させるのです。あらやだ。

脳が実在を信じやすい事例の共通点

ただし、リアリティがあればなんでも良いというわけではありません。上記の3つの例に、共通点があることにお気づきでしょうか。

そう、上記の例はどれも、個人または種の生存に関する事柄なのです。

高所から落下すれば当然、命に関わります。だから脳は、これがヴァーチャルであると理解していても、念のため安全体勢を取らせるのです。

温度の高低も同様です。温度とは、人間が生存するための必須条件。その高低を目で判断し、それを脳に伝える。それが生存に関わる事柄だからこそ、間違った情報がかえって深層意識に届いてしまうのです。

アダルト動画に関しては言うまでもないでしょう。生殖行為という種の存続に関わる事柄だからこそ、これも脳の深い部分にアクセスしやすいのです。

思い出してください。あなたの表層意識の最終目的が「幸せ」であることに対し、深層意識の究極目標は「生存」にありました。息を止めて自殺できないのはそのためですね。そしてその生存に関わることは、他の事柄よりもずっと容易に深層意識に到達するのです。

脳が信じる実在と引き寄せの関係

さて、生存に関する事柄が深層意識に届きやすいという話ですが、それはまあいいでしょう(ぶん投げ)。話は「あるったらあるんだよ」の方に戻ります。つまり「脳が存在を認識すれば、それは(あなたにとって)実在する」ということ。

ここで、初心に戻って、引き寄せの法則の基本を思い出してみましょう。

引き寄せの法則とは願いを叶えるおまじないなどではなく、似ているものを引き寄せる法則のことでした。だからこそ、「お金をください!」と願うのではなく、お金を持っている幸せな心の状態になりましょう、というわけです。

しかし、このブログでも何度も繰り返しているように、お金を持っていないからお金が欲しいのに、お金を持っている心の状態になんかなれるわけがないという問題がありましたね。その「確信」を得ることが、引き寄せにおいて一番むずかしいところなのだと。

もうお気づきですね。お金を持ってる心の状態、なれますよね。だって、高い所にいないのに高い所に居る心の状態になれたじゃないですか。同じことです。

脳(心)が実在を信じれば、所持しているときと同じ心の状態になれるのです。その心の状態こそが「確信」であり、それが難しいんだよという話ですが、ここではとりあえず「可能である」ということをご理解頂きたいと思います。