心をコントロールする認知行動療法

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はじめに

さて、前回までに見てまいりました「身随観」と「心随観」によるマインドフルネス。通常であればここからさらに理解を深めて、より深い瞑想に入る方法を学ぶのですが、ここは瞑想ブログではなく、あくまでも願い事を実現することを目指す引き寄せブログ。ここから少し方向転換して、より実践的な引き寄せについて考えてみましょう。

ちなみに、マインドフルネスをもっと知りたい方は「ブッダの瞑想法 ヴィパッサナー瞑想の理論と実践」(春秋社)という本に詳しいので、検索してみてください。

瞑想から心のコントロールへ

「瞑想おすすめです」と何度も繰り返していますが、その目的は無意識(深層意識)に表層意識の思考を届かせること。つまり、自分の心をコントロールすることにあります。瞑想という精神的な話からのスタートではありますが、このあたりは心理学の範疇です。

そして心理学には、この「心をコントロールする」という目的を達成するための手法もあります。それが「認知行動療法」です。

療法という名の通り、臨床の場ではうつ病の治療などにも役立てられています。が、もちろん、それだけではありません。トラウマの克服、コンプレックスの解消、さらには性格そのものを変えることまで、この認知行動療法は可能にしているのです。

ただし、心理学の性質上、ある意味では対処療法であり、万能ではないことはお含みおきくださいね。

セルフ認知行動療法の実践

さて、自分で自分の心をコントロールするセルフ認知行動療法ですが、実は昨日までのマインドフルネスの練習で、半分ほどは終了しているのです。思い出して頂きたいのは、頭のなかに勝手に湧き立つ思考「自動思考」があり、それをただ客観的に観察したことです。

前回は自動的に湧き上がる「思考」をただ観察しました。すると「思考」に応じた「感情」が湧き上がることに気づくでしょう。たとえば「昨日失敗をやらかした」という思考が自動的に湧き上がる。するとそれに対して「悔しい」や「恥ずかしい」という感情が湧き上がります。そうすると今度は、「行動」が起こります。舌打ちやため息が出るかもしれませんし、枕に顔を埋めてジタバタするかもしれません。これらの行動もオートマティックです。

つまり自動的に湧いた「思考」から「感情」と「行動」が生まれるわけです。注目すべきは、この3つが、それぞれ関連付けられていること。思考があるから感情があり、感情があるから行動がある。そしてその行動の結果として、次の自動思考がまた生まれる。この3要素がグルグルと絡み合って、あなたの生活を形作っているわけです。

認知行動療法とマインドフルネス認知療法

ざっくりと概論をお伝えしたいがために、非常に話があちこちに飛んでしまっているのですが、前述の「思考」「感情」「行動」の相関関係から、思考あるいは感情の整理を目指す認知行動療法と、浮かんだ思考を客観的に観察することで自動思考に囚われないようにするマインドフルネス認知療法は別物です。

つまりアプローチの方法として、積極的に心に働きかける認知行動療法と、ただ静観するマインドフルネス認知療法の2パターンがありますよ、ということです。ただしスタートラインとしては、どちらも自分の心の動きを見つめるという「瞑想」がありますから、あまり深く気にしないでOKです。今回は瞑想スタートで、心をコントロールする方法が学術的に確立されているということを覚えて頂ければ。次回からは、その認知行動療法をうまく引き寄せに取り入れる方法を考えていきます。

なお、うつ病と診断されたことがある方、治療中の方は、ここでのお話を鵜呑みにせず、必ず専門家の指示を仰いでください。ここで目指すのは疾患の治療ではなく、引き寄せの実践です。どうぞお間違いなきようお願いします。

 

追伸

スマホからアクセスして頂く方が多いようですので、ブログを「PRO」に移行しました。徐々に見やすく変えていきますので、今しばらくご辛抱くださいませ。なお、移行に伴いドメインも変わりました。お手数ですがブックマークの変更等をよろしくお願いします。